待つのは苦手だ。
遊園地などのレジャー施設や飲食店で並んで待つことが苦手なので、レジャー物が楽しかったり料理が美味しかったとしても、待つことによって幸せが半減しそうなのだ。
その反面、モーイは待ち上手。私が仕事の椅子に座ると、「もうこの人を遊びに誘っても無駄だ。」という顔をして、私の足元でおもちゃと遊び始めるのである。また、お散歩の休憩中も横で大人しく待ってくれる。きっと私がせっかちなのですぐに動き出すだろう、とモーイは理解して待っているのかもしれない。
【しょうがないから待ってあげる】
ただ、私と同居人どちらか、また両方居なくなった時には、待つには待つのだが全身に悲壮感を漂わせているのである。
犬の祖先の狼は群れで行動しており、群れの異常がないか常に気を配っている。犬も同じくその本能を備えており、我らの誰か1人でも欠けると不安なのであろう。実際に散歩中に買い物などで1人が抜けると、その1人が戻って来るまでその場から動かなくなる。また、皆で並んで歩いている時には問題はないが、誰か1人が後ろに行くと振り返って待つのである。
な〜んて忠実な犬なんでしょう。
【群れから外れたもう1人を待ち中】
モーイがお留守番をしなければいけない時は、心の落ち込みを尻尾で表し、だら〜〜んと床に引き摺りながらハウスに入っていく。そんな姿を見ているとこちらも心苦しいので、なるべくお留守番させずに一緒にお出かけできるように心がけている。
また、片方が外出した場合は、①しばらく窓際にいて様子を見る→②諦めて一通り遊ぶ→③再度、窓際のモーイちゃんになってずっと帰りを待つ、という寂しさルーティンを見せつける。
帰ってきた時には尻尾を全力でフリフリし、短く甘えた声で鳴いてまとわりついてくる。「待ちに待ってました!!」と全力でタックルしてくるモーイを抱きしめて、万年窓際族には決してさせないぞ、と毎回誓うのであった。
【窓際のモーイちゃん】