家には洗濯機が無い。
厳密に言うと新しく住み始めた家には洗濯機を置く場所が無いのだ。そのため、新居に引っ越しをする上で、高額の洗濯機を手放すことがとても悩ましかった。が、家賃や生活費が安くなることを踏まえると引越しをする方が遥かに経済的だったのだ。また、マンションの敷地内に洗濯機と乾燥機が設置してあった。そんな訳で、愛しの洗濯機ちゃんは愛しの友人ちゃんに譲ったのである。
【さよなら愛しの洗濯機ちゃん】
さて、この頃雨の日が続き、洗濯物がこんもり溜まってきた。でも心配ご無用、我らには雨の日でも洗濯できるコインランドリーがある(しかない)。
早速、大量の洗濯物を運び洗濯槽にポイポイ投げ入れスイッチオン!1時間もすれば、洗濯終了。続いて、乾燥機に入れ込み約2時間回し続ける。スマホのタイマーをセットし、その間は仕事に集中させていただきます。
「あ〜、雨の日も大量に洗濯できるなんてコインランドリーって便利だなあ。」と便利さに感心しながら仕事をしていると、けたたましい音でスマホが2時間経過したことを教えてくれる。
ルンルン気分で乾燥機の元へ向かうと、なんと10分しか稼働しておらず途中で止まっているのである。ネットで取扱説明書を見ながら操作してみるが、ウンともスンとも言わず黙ったままである。メーカーに問い合わせてみるが、契約者の大家じゃないと取り合ってくれないとのこと。あいにくにも管理会社がお休みのため大家とも連絡取れず、お手上げ状態。
翌日は晴れだったので、びしょ濡れの洗濯物を素手で絞り、翌日に再度洗濯することにした。
【焦ってるけど大丈夫?】
晴天の翌日、午前中の早い時間に洗濯を回し、物干し竿に干して乾燥をする計画を実行した。洗濯終わりの1時間後に洗濯機の元へ向かうと、なんと、今度は洗濯機も途中で止まっているのである。しかもドアのロックがかかって洗濯物を取り出せない。色々操作してみるが、これまた全く動かず。これがまさに、泣っつらに蜂である。
幸いなことにこの日は管理会社に電話がつながったため、午後に修理の方が来てくれるとのことで一安心。
今まで便利すぎる生活をしていたので、この程度で取り乱している自分が本当に情けなく感じた。人間は一度甘えてしまうと本当に弱くなってしまうのだな、と実感。己の軟弱さとおさらばできるならば、今すぐにでも無人島生活を開始したい。そんな気分だ。
いつになく頼りない飼い主を見かねて、モーイが心配して常に足元に付いてくる。「そんなに焦っても結果は一緒。なるようにしかならないのだから、とりあえず落ち着きなさい。」と言ってくれているようだ。
結局、午後に修理の方が機器を直してくださり、洗濯物も救出できて一件落着。原因はホースの詰まりじゃないか、とのこと。
たかが洗濯、されど洗濯。己の弱さを洗濯者が教えてくれたのであった。
【落ち着いていきやー】